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No!と言える日本女性

ジョークに表れた国民性
 世界中の人々が乗った大きな舟が沈没しそうになりました。
さあ大変!救命ボートは数に限りがあります。こういう場合、男性は海に飛び込んでもらい、女性や子どもに優先的に救命ボートを使ってもらうことになっています。
どうしたら世界各国の男性たちを海に飛び込ませることができるか、船長、知恵を絞っておりますと名案が浮かびました。(そうだ、それぞれの国民性に訴えよう!)

 そこで船長、まず、ドイツ人に命じます。「船長の命令だ。飛び込め!」すると命令に忠実なドイツ人たちがザブーン。
 次に、フランス人に訴えます。「フランス国民の名誉にかけて飛び込め!」プライドの高いフランス人たちがザブーン。
 そしてアメリカ人を説得します。「保険がかかっているから、大丈夫だ。安心して飛び込め!」すると現金なアメリカ人たちがザブーン。
 さらに、イタリヤ人に勧めます。「おい、見てみろ。美人がいっぱい見てるぞ、飛び込め!」女性には目がないイタリヤ人たちもザブーン。
 そのようにして、世界各国の男性たちが海に飛び込みました。
  最後に残ったのが日本人です。そこで、船長、日本人に向かって命令しました。「さあ、日本人たち、飛び込みなさい。見ろ。みんな飛び込んだぞ!」それを聞いた日本人の面々、あわてて一斉に飛び込んだというお話です。

  調和を第一とする日本人
 ここに描かれている国民性は必ずしも正しいものとは言えないでしょう。しかし、このジョークの意図するところはお分かりいただけると思います。
 日本人の国民性と言われる協調性の高さ、それは世界に誇るべきものです。ところが、時にそれが行き過ぎると、個人の選択、決断、主体性というものを奪いかねません。
 実際に日本社会にあっては個人の選択、決断、主体性よりも、周囲との調和が第一とされます。聖徳太子が制定した十七条憲法にも「和をもって尊しとなす」とあるように、日本文化においては古来より、最高の美徳は「和」、つまり個人の尊厳でなく周囲との良好な関係であったわけです。これが徹底すると、自分の意思を殺して他者の意に添うことが最高の善ということになってしまいます。

  性関係を支配する伝統的意識
 日本の女性は、古くから「嫁ぐまでは父に従い、嫁いでは夫に従い、老いては子に従う」ように教えられました。 つまり、女性にとっては一生涯を他者(特に男性)の意思に従いながら生きることが善とされてきたのです。女性が自分の意思をもって行動すること、主体的に生きることは、あたかも悪であるかのように考えられていたわけです。
 そのような傾向が最も顕著に表れるのが性関係のようです。女性の自立が進み、女性が主体的に生きることが可能になりつつある現代においても、性の世界だけは極めて伝統的な意識が強いと言われています。 多くの若い女性たちは自分らしく生きることより、いかに男性に好まれる女性になるかを考えて努力をしています。また、性や恋愛においては男性側がリードすべきで、女性は男性の要求にできる限り応じるべきだという考え方は依然と支配的なようです。

No!と言えない日本女性の現実
 20年程前の資料で申し訳ありませんが、上記のような傾向を明確に表しているデータが私の手元にあります。これは男性から性行動を迫られた場合における、各国の女性の応答を示すデータです。対象は10代後半から大学生までの女性です。
性行動を迫られた場合の女子の反応
3カ国比較(順に、日/仏/米、数字は%)
なんとなく受け入れてしまう 76/44/34
はっきりと意思表示する 18/23/39
強要されても断る 6/10/27
 欧米の女性と比較するなら、いかに日本の女性が自分の意思をもって性行動を決定していないかは明らかです。自分の意思も不明確なまま、男性の要求に応じているというのが多くの若い日本女性の現実だと言えそうです。 また、1999年にNHKが実施した調査によれば、10代後半から30代までの女性の約50%が初体験の動機を「相手に求められたから」と答えています。
 果たしてどれだけの女性が明確な自己意思をもって相手の要求に応じたのでしょう? ある教会で私がこのようなデータを示しながら性に関して講演させていただいた時、あるドイツ人の女性宣教師は顔を赤くして真剣に怒っておられました。
「なぜ、日本の女性は嫌なことをはっきり嫌と言わないのかしら!?」と。
 男性にも問題があります。「嫌よ、嫌よもいいのうち」などという言葉を真に受けている方も少なくはないようです。また、女性だけでなく男性側にも、男性が要求し、女性が従うという図式はかなり支配的であると考えられます。 このような男女双方の性意識が、特に女性側に大きな性的不幸を招く場合があることを忘れてはなりません。

意思決定・意思伝達の能力を
 そこで、日本の女性が性的な不幸から自らを守るために、二つの能力が必要であると思われます。一つは意思決定能力、もう一つは意思伝達能力です。つまり、自分の意思を自分で決めて、相手に伝えるということです。「どんなに愛し合っていても嫌なものは嫌なのよ!」と言えればいいのですが。
 このような一見簡単に思えることが、伝統的な男女関係の流れの中にあってはなかなか困難なのでしょう。
 かつて、『Noと言える日本』という題名の書物がベストセラーになりました。日本が真の自立国家として歩むために、Noと言うべきかどうかについては、いろいろとご意見もおありでしょう。しかし、日本女性にとっては、性的な不幸から自らを守るために、Noと言えることは明らかに不可欠であります。

そこで今回の一言。No!と言える日本女性。

「嫌よ、嫌よ」は、ホントに嫌なのよ!

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